湿気が高くて気温も上がってくるこの季節、
食中毒も冬に比べて多くなってくるイメージがあります。
お店などでは気温や湿気に関係なく
一年を通してしっかり予防しているので、
何かミスをしない限り食中毒を出してしまう事はあまりないのですが、
家庭では気温などの原因で食中毒になりやすいと言われています。
なぜ、気候によって増えてしまうのか、
原因を知っていれば防げることも多いので、
この機会に正しい食中毒の防ぎ方を勉強しておきましょう。
6月に増える食中毒の原因とは?
この時期に多いのはウェルシュ菌という細菌が原因になる食中毒です。
ウェルシュ菌は、他の菌と違ってある特徴があるため、
家庭で発症しやすい食中毒として知られています。
この菌は、カビなどのように芽胞というもので増えるのですが、
100度で一時間維持しても芽胞が不活性化されません。
つまり、料理を作った時に混入してしまうと、
冷凍しても中に残っている状態になり、
再加熱によって一気に活性化して増殖してしまいます。
ちょっとしたコツで食中毒を予防する
カレーやシチューなどは、温度が上がりにくいので、
細菌にとって理想的な温度が長く続いてしまいます。
これは、再加熱以外にも冷める過程でも起こってしまいますので、
もし大量に作って時間をかけて食べたい場合には、
常温で保存せず、粗熱をとったらすぐに冷蔵することをお勧めします。
再加熱する時も、鍋より電子レンジの方が
短時間で加熱できますのでおすすめです。
ウェルシュ菌は芽胞の形でありとあらゆる所にいる
一般的な菌ですので、除菌などで防ぎきるのは不可能です。
幸い、ある程度の数を超えない限り、
食中毒を起こせない弱い菌ですので、
爆発的に増殖しない保存や調理方法を守れば安心です。
食中毒になってしまったら
もし食後に吐き気や下痢などの症状が出てしまった時、
どうやって治療すればいいのでしょうか?
ウェルシュ菌はとても弱い菌ですので、
もし発症してしまっても1~2日で完治してしまいます。
感染力もほとんどありませんので、
家族に移ってしまう事もあまりありません。
大多数の感染者は、
何かお腹の具合が悪いと思っているうちに治ってしまい、
食中毒だと気づかないことの方が多いと言われています。
特に特別な治療も必要ありませんが、
一応細菌感染が原因ですので、
下痢止めを使ったりしないように気を付けましょう。
脱水症状になる可能性もありますので、
水分補給も忘れずに行ってください。